加法定理(公式・覚え方・計算ツール)
2つの角 α, β を入れると、加法定理を使って sin, cos, tan の値を計算します。
加法定理の計算
α と β を入れて「計算する」を押してください。
途中式
使い方
- α と β に角度(度)を入力します。
- 「α + β」か「α − β」を選びます。
- 「計算する」を押すと、sin・cos・tan の値と、加法定理にあてはめた途中式が表示されます。
α・β がどちらも 15° の倍数(30°、45°、60°、90° など)のときは、ルートを使った正確な値を計算します。それ以外の角度では小数第4位までの近似値を表示します。例のボタンを押すと、よく出題される sin 75°・cos 15°・tan 105° をすぐに確かめられます。
加法定理の公式
高校の数学IIで習います2つの角 α、β について、次の式が成り立ちます。これを加法定理といいます(複号同順:上の符号どうし、下の符号どうしが対応します)。
注意したいのは、cos の式だけ右辺の符号が左辺と逆になることです。 の右辺は「−」、 の右辺は「+」です。
覚え方
sin の加法定理は、昔から「咲いたコスモス コスモス咲いた」という語呂合わせで覚えられています。「咲いた」が sin(サイン)、「コスモス」が cos(コサイン)を表し、
sin(α + β) = sin α cos β + cos α sin β
の並び「サイン・コサイン・コサイン・サイン」になっています。
cos のほうは、自分で同じように並びを読んでみるのがおすすめです。「コスモス・コスモス、咲いた・咲いた」=「cos α cos β、sin α sin β」の並びで、間の符号が逆になると覚えておきましょう。cos は同じ種類どうし、sin は違う種類どうしを掛ける、と整理しておくのも有効です。
tan の公式は、覚えるより sin ÷ cos から作れるようにしておくと安心です。 に sin と cos の加法定理を入れ、分子と分母を で割ると導けます。
証明の流れ
加法定理の証明にはいくつかの方法がありますが、よく使われるのは単位円と2点間の距離を使う方法です。
- 単位円上に点 、 をとります。
- 2点間の距離の公式で を計算すると、 になります。
- 一方、三角形 OPQ に余弦定理を使うと、 なので です。
- 2つの式を比べると、 が得られます。
- β を −β に置きかえると cos(α + β) の式が、 を使うと sin の式が導けます。
最初の cos(α − β) の式さえ示せば、残りはすべてそこから作れるのがポイントです。
加法定理から導ける公式
加法定理は、ほかの多くの公式の出発点です。
- 二倍角の公式: β = α とおくと、、 が得られます。
- 半角の公式: 二倍角の cos の式を や について解くと導けます。
- 積和の公式: と を足したり引いたりすると得られます。
公式をまとめて確認したいときは三角関数の公式一覧を見てください。
よくあるまちがい
- sin(α + β) = sin α + sin β としてしまう。 sin はかっこの中を分けて足すことはできません。α = β = 30° で確かめると、左辺は sin 60° ≒ 0.866、右辺は 0.5 + 0.5 = 1 となり、等しくありません。
- cos の符号をそのまま書く。 cos(α + β) の右辺は「−」です。符号が逆になることを、公式を書くたびに意識しましょう。
- tan の分母の符号を忘れる。 tan(α + β) の分母は「1 − tan α tan β」、tan(α − β) の分母は「1 + tan α tan β」です。分子と分母で符号が逆になります。
- 分母の有理化をしない。 tan の値に のような形が出てきたら、分母と分子に同じルートをかけて の形に直すのが一般的です。
計算ツールで答えを確かめるときは、正確な値だけでなく小数の値も見比べると、符号や数のまちがいにすぐ気づけます。
例題
例題1 の値を求めなさい。
と考えます。
例題2 の値を求めなさい。
なので、
と同じ値になるのは、 だからです。
例題3 の値を求めなさい。
なので、。分母を有理化すると です。
近似値は三角比の表でも確かめられます。 と表の値が一致することを確認してみましょう。
よくある質問
sin 75° の値は?
sin 75° = sin(45° + 30°) = (√6 + √2)/4 で、約 0.9659 です。
加法定理はどんなときに使いますか?
75° や 15° のように、よく知っている角の和や差で表せる角の値を求めるときや、二倍角・半角の公式を導くときに使います。
tan の加法定理で分母が 0 になるのは?
1 − tanα tanβ = 0 のときは、tan(α + β) は定義されません。
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